第29回郷土を考えるシリーズ展
古との出会い−埋蔵文化財展−

・主催 宇部地方史研究会

・共催 宇部市教育委員会

・連携内容 山口大学埋蔵文化財資料館所蔵資料2点を貸し出し

・開催日 平成20年2月22日(金)〜3月2日(日)

・開催場所 宇部市文化会館 第2・第3展示室 ※入場無料

宇部の埋蔵文化財が大集合
 この展示は、地元の郷土史研究会『宇部地方紙研究会』が主催する企画展示です。回を重ねることなんと29回! 歴史のある展示会なのです。
 今回の展示テーマは、埋蔵文化財(考古学資料)から見た郷土の歴史。当館も、所蔵資料2点(長光寺山古墳出土鶏形埴輪・山口大学医学部構内遺跡出土磁製将棋駒「金」)を貸し出し、展示協力を行いました。

 宇部市には、県内でも著名な遺跡が数多く所在している地域です。その出土資料は、通常宇部市立図書館附設資料館に展示してあるのですが、場所がわかりづらいこともあってか、地元の方々に話を聞くと「あまり訪れることがない」ということです。つまりこのような展示の開催は、宇部の貴重な埋蔵文化財を知っていただく絶好の機会となるわけですね。

見応え十分!
 展示会も終盤の3月1日(土)、観覧にうかがいました。
 展示は、入り口から時計回りに一周すると旧石器時代から現在までの宇部の歴史が解るといった構成になっていました。各展示資料には、遺跡の解説パネルも設置されており、やや難解な資料にはイラストを用いるなどの工夫もされていました。
 やはり、ここまで資料を集めていただくと、本当に宇部の歴史が理解しやすいですね! また、宇部市の資料だけでなく、近隣地の関連資料も展示してありました。「比較資料がある」ということは、何を学ぶにしても重要なことです。地域連携という視点から考えても、非常に有効な方法だと感じました。
 また、この展示会場は空間が十分に確保されているため、気持ち的にも余裕を持ってじっくりと見学することが出来ます。
 主催者の方にお話を聞くと、短期間開催の展示ですが入館者はすでに1000人に達するそうです。市民の埋蔵文化財や考古学に対する関心の深さがわかります。
資料の地域公開
 ご存じのように、宇部市には山口大学の2つのキャンパス(医学部キャンパス・工学部キャンパス)が所在しています。当館は、山口市吉田キャンパス内に設置されているため、宇部市在住の方に当館所蔵資料を見学していただく機会があまりありませんでした。今回、極一部ではありますが所蔵資料を公開させていただくことができ、責任の一端を果たせた気持ちでいます。
 また、昨年度より医学部・工学部キャンパスの大学祭で埋蔵文化財のミニ企画展も開催しています。
興味のある方は是非足をお運び下さい。
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