山口市立平川中学校生徒2名が
埋蔵文化財資料館にて職場体験!

・受け入れ日 平成20年8月26日(火)・27日(水)

 山口市立平川中学校の総合学習の一環として、8月26日・27日の二日間、中学生男子生徒2名が埋蔵文化財資料館に職場体験に訪れました。ここに両日の模様をご紹介します。

8月26日(水)
【午前】
 埋蔵文化財の調査方法や考古学の方法論などの説明を行いました。中学生にはかなり難しい話をしましたが、2名とも熱心に話を聞いていました。
【午後】
 (財)山口県埋蔵文化財センターの協力により、現在調査を行っている『朝田墳墓群』の発掘調査に参加させていただきました。調査に参加させていただいたのは古墳時代後期(1400年前)の竪穴住居跡。厳しい日差しの中での作業でしたが、2名とも「遺跡の発掘」という初めての体験を楽しんでいるようでした。
 午後3時に作業を終え、国道9号線上に保存されている国指定史跡『朝田墳墓群』保存公園の見学を行いました。先程まで発掘を行っていた集落に暮らしていた古墳時代の人々が葬られている場所です。山口大学吉田キャンパス内にもありますが、山口市内にはこのような遺跡公園が数多く存在します。2名とも今後は遺跡に興味を持ってくれるものと思います。

朝田墳墓群での発掘調査体験
国史跡『朝田墳墓群』の見学
8月27日(水)
 この日は、昨日とはうってかわり室内作業の体験です。埋蔵文化財の仕事では、室内での様々な精密作業が必要となります。今回は、「土器の復元作業」に挑戦してもらいました。
 「土器の復元作業」とは、接合が完了した土器の欠失部分に石膏を入れ、形を整え、塗色する作業のことです。この作業は丁寧に根気よく行う必要があります。2名とも手先はかなり器用なようで、集中して作業に取り組んでいました。このような作業は、もしかすると大人より子供の方が得意なのかもしれませんね。
 完成した遺物は、当館の今後の展示に活用したいと思います。自分の仕事の成果を是非見に来てもらいたいな、と思います。
遺物(土器)の復元作業を体験
土器の復元作業は手先の器用さと根気が必要!
 2日間という短い期間でしたが、こうして無事に職場体験は終了しました。2名ともあらゆる作業が初めての体験で着かれもあったでしょうが、よく頑張りました。
 埋蔵文化財資料館としても、中学生の職場体験の受け入れは初めての体験です。色々と勉強になることもありました。今後とも地域に必要とされる活動を継続していきたいと思います。
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