第2屋内運動場 大溝1・2・3
大溝1・2(南から)※左が大溝1、右が大溝2
大溝2出土遺物
弥生土器 高坏脚部
弥生土器 高坏脚部
 大溝1は、北東ー南西方向の溝で、幅約3.5m、深さは最深部で約0.9mを測ります。溝の底面の傾斜から、この溝は北から南に水を流していたようです。
 大溝1下層の砂中からは少量の縄文時代晩期の土器片が出土しています。このため、この溝は
縄文時代晩期の河川を改修したものである可能性もあります。また、上層からは土器の小破片と砥石などの石器しか出土していないため、この溝の正確な埋没時期は不明です。しかしながら、時期の推定できる土器片は大部分が弥生時代後期のものであるため、おそらくこの時期に埋没したのではないかと思われます。
 
大溝2は、大溝1が埋没した後に掘削された溝です。大溝1と同様に北東ー南西方向の溝で、幅約4m、深さは最深部で約0.7mを測ります。溝の底面には3〜4条の杭列が検出されています。
 
大溝3は北西ー南東方向の溝で、大溝2に直交する形で合流しています。
 大溝2・3の出土遺物は大溝1と似た様相を見せていますが、古代の須恵器が出土しているため、
弥生時代後期から古代にかけて機能していたものと考えられます。
 これらの溝は、
耕作にともなう用水路の機能をはたしていたものと考えられます。
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