ラグビー場防球ネット 溝1

 この溝は、調査区の中央よりやや北西側で検出されました。幅の細い調査区であったため、溝の方向に関しては確実なことは言えませんが、おそらく西南西から東南東方向に進む溝ではないかと考えられます。
 溝の上面幅は約5.5m、底面幅は約3.8m、深さは約1.1mであり、断面形態は逆台形をしています。
 溝の中からは弥生時代中期後半から後期初頭にかけての土器が多数出土しています。これらの状況から、この溝はその形成から短期間に埋没したものと思われます。
 弥生時代には、日本列島各地で集落の周りを溝で取り囲む「環濠集落」が形成されます。この溝も、集落を巡る環濠である可能性を秘めています。
溝1 平面図・断面図
溝1(北東から)
溝1下層出土 弥生土器甕
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