大学会館出土
石帯
『石帯』とは?
古代において、官人(昔の役人)が公式衣装の朝服(ちょうぶく)を着用する際に使用した牛革製の帯を革帯(かくたい)といいます。
この革帯には袴(か)と呼ばれる半円形や方形の飾りが連続してつけられており、別名を袴帯(かたい)ともいいます。袴には金・銀・石・玉などの材質があります。したがって、「石帯」とは文字通り「石製の袴帯」を意味します。
この袴帯には、奈良時代前半期には金属製、平安時代になると石製のものが用いられ、この材質や形式の組み合わせによって官人の位階(階級)が表現されたようです。
大学会館出土 石帯
革帯復元図(矢印が出土した部分)
「富」の文字が書かれた須恵器
円面硯
木簡
上に掲載した石帯の他にも、この大学会館の調査区内からは一般集落では見ることのできない特殊な遺物が出土しています。
右に掲載したものはいずれも大学会館から出土したもので、文字の書かれた須恵器、墨を擦るための硯、また文字は残っていませんが古代の荷札と考えられる木簡の破片です。
これらの出土遺物から、この大学会館の付近に古代の役所(官衙)などの施設が存在していたことが推定できます。
官衙の存在をうかがわせる大学会館の出土遺物
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